ある日の仕事中、締め切りが押し迫った書類を上司に止められた。
こんなこと、いつものことで、上司のわがままに答えてあげればいいだけなのに。
でもその日の私は何かが違った。
「もう、これ以上対応できない、やりきれない」と諦めてしまったのです。
仕事へのモチベーション、責任感、感情がすーっと失われていきました。
私の心が壊れた瞬間でした。
次の日、私は朝から吐き気、腹痛に悩まされ会社に行けなくなりました。
それが2日経っても3日経っても症状は変わらず無気力状態。
風邪かな?働きすぎたかな??
でも、私は気づいていました。
精神疾患になったんだ。うつになったんだ。と
風邪のせいにしようとしていたけれども、本当は何が原因かわかっていました。
そして私はメンタルクリニックに通い見事、うつの診断を受けました。
身体が動かない、何も気力が出ない日々
うつの症状は人それぞれですが一般的には次のような症状が現れます。
・抑うつ気分 (憂うつ、突然泣いてしまう、自信がなくなる)
・思考力の低下(集中力がなくなり、何もできなくなる。物事を決められない)
・意欲の低下(好きなことが楽しめなくなる。)
・食欲低下(食欲がなくなる、逆に増えることも。食事を楽しめない)
・倦怠感(朝起きられない、体がだるい、疲れやすい)
・睡眠異常(夜眠れない、起きる時間が不規則)
・ホルモン系の異常(性欲の低下)
・身体異常(腹痛、頭痛、動悸、胃痛等)
人によってはこの一部の症状しか出ない人もいるでしょう。
私の場合はほとんどすべての症状が現れていました。
初期症状の時はベッドからでることができませんでした。
食事も喉を通らず、何をしたらいいのか、どうやって病気を治していけばいいか
将来どうしようか…
悩みはあっても考えることができませんでした。
事前症状は現れていた?異常に気づけなかった自分に反省
今になって振り返ってみると、うつの前触れみたいなものは半年以上ありました。
胃が痛み食欲がなくなったり、無感情(面白いことにも、悲しいことにも気づけない)や日曜日になるとくる抑うつ感がずっと続いていました。
でもこれって、
働いている皆さんも感じていることではないでしょうか。
高ストレス下で働いている人にはこういった症状が出ている人が多いとはずです。
潰れちゃいけない!仕事なんだから、きついのは当たり前だ!
週末にリフレッシュしてストレスを解消すればいいじゃん!!
それが働き方だし、ワークライフバランスなんだと思っていました。
そんな風に思いながら、私は仕事と向き合い、戦ってきましたが、
結果として、私は病気に負けてしまいました。
一旦、うつになると気持ちが沈んでいく日々、妻にもつまらないことで喧嘩してしまったり、迷惑をかけてしまいました。
私は家族を悲しませることをしてしまった。
うつになっちゃいけなかったんだ。
そもそも、うつ病と戦ってはいけなかった。
身を粉にして働いても会社は救ってくれない
私が会社を休み始めてから会社がしてくれたこと、それは診断書を送るように連絡してくれただけでした。
いくら身を粉にして働いていたとしても、所謂、潰れた社員に対して会社がしてくれることは、規定に乗っ取り対応するだけです。
それ以上のことは何もありません。
あとは本人が復帰するか、しないか任せ。
例え復帰したとしても、
長期間にわたって精神疾患で休んだ社員は、周りからもそのように見られ気を使われながら働くしかありません。
昇進に響くこともあるでしょう。
思うような部署で働くこともできなくなるかもしれません。
今、悩んでいる人はまず逃げてください!
組織にはあなたの代わりはいるんです。
あなたが突然いなくなっても、一時的には周りに迷惑をかけるかもしれません。
でも一時的です。
必ず代わりになる人がでてきます。
仕事の進め方が変わります。
組織なんですから当然、事業継続のために対応をとるはずです。
それよりも、あなたが”うつ”になったとき一番困るのは、
他には代えられない家族や恋人、友人です。
だから、うつには絶対なっちゃいけない!
心身が本当にやばいと思ったら、何も考えず逃げてください。
心のSOSに気付けるのは、あなた自身しかいないんです。
逃げるというとマイナスのイメージがあるかもしれません。
周りからの見る目を気にするかもしれません。
でも、そんなことよりも、何よりも身を守ることが第一です。
収入の心配はとりあえずしなくていい
病気で働けなくなった場合、健康保険組合から「傷病手当金」をもらうことができます。
会社を休むことによって給料がもらえなくなっても、傷病手当金をうければ生活の心配はありません。
詳しくは下記リンク先を参照してみてください。
病気やケガで会社を休んだとき | 健康保険ガイド | 全国健康保険協会
私たちは昨日よりも良い世界を作っている!だから無理しない!
うつになる前にもできることがあります。
私の場合、自分の異変に気付くチャンスは何度もありました。
でも、それに耐えて、耐えて、それでも耐えて…
結局、病気になっています。
初期症状が出てきたときに我慢という選択をせず、自分が何にストレスを感じているのか、何をすればそれが改善されるのか、考え行動できれば違ったかもしれません。
今ぶつかっているストレスが頑張って乗り越えていくべき障害なのか、それとも改善を図る必要があるのか、立ち止まって考えてみましょう。
それによってできること、あなたの行動が変わってくるはずです。
自分で考えてわからなければ、信頼のおける人に相談しましょう。
それは友人でも、職場の人でもいいと思います。
人と話すことで本当に思っていることが口から出ることがありますから。
ストレスは力に変えることができる
先日読んだベストセラーの「スタンフォードの自分を変える教室」の作者が出している
「スタンフォードのストレスを力に変える教科書」を読みました。
この本のなかで、ストレスは害ではなく、自分を守ってくれるものになる。
ストレスと向き合い、ストレスを味方にする具体的な方法が書かれています。
もし、あなたが今、乗り越えるべき障害と立ち向かっているのでしたら、
きっと力になってくれる一冊です。
そうはいったって、自分じゃ今の状況を変えられないならば
それでも、
行動を起こすのが難しい、耐え続けなければいけないという風に思っているならば、
転職すべきです。
その職を続けることで得られるものは、苦難を耐えきったことへの達成感くらいしか得られません。
たった一度の人生を充実したものにするためにも、転職することは非常に有効です!
転職したってやりたいことがない、スキルがないという方は今から見つければいいのです。スキルだって今から磨いたらいいのです!
転職期間はやり方によっては1~2か月で済みますし、資格を取ることだって早ければ数カ月、国家資格の宅建だって1年も勉強すれば取れます。
仮にあなたが30歳としても、その後の人生の長さに比べたらほんの僅かな期間ですよ。
また、うつになったら余計に行動をすることが難しくなります。
元気なうちに行動を始めてください!!
転職するにも、よい職場に巡り合える可能性が上がるはずです!
まとめ!!
私がうつになったから言えることは、
絶対にうつにならないでください!
うつは誰にでも発症します。
軽度なだけで「うつ」になっている人は大勢いるはずです。
症状が軽いうちから自分の身を守る行動を取ってください。
仕事でうつになるまで我慢しないで!逃げることは負けじゃありません!
では!!